京都府の北端、伊根湾の波打ち際に沿って約230軒もの建物が連なる「伊根の舟屋」は、全国でも類を見ない独特の建築様式を持つ漁師町です。1階が船のガレージ、2階が居室という特殊な構造は、干満差の少なく穏やかな伊根湾の海域だからこそ実現できたもので、国の重要伝統的建造物群保存地区にも指定されています。
家の中に海を引き入れ、玄関を開ければすぐそこに船という、境界線のない海との共生。その機能的な街並みには、自然に寄り添った静かな暮らしが今も脈々と受け継がれています。
| 名称 | 伊根の舟屋 |
|---|---|
| 住所 | 京都府与謝郡伊根町字平田 周辺 |
| TEL | 0772-32-0277(伊根町観光協会) |
| 特徴 | 1階に船庫、2階に居室を備えた独特の伝統建築。 |
| 関連サイト | https://www.ine-kankou.jp/ |
舟屋の魅力を多角的に味わうなら、趣の異なる二つの視点が欠かせません。
一つは、伊根町観光協会に隣接する「伊根浦公園」周辺からの視点です。ここは、湾にせり出すように並ぶ舟屋群を正面から一望できる絶好のフォトスポット。穏やかな海面に浮かぶ舟屋の姿は、まさに伊根を象徴する一枚の絵画のような美しさです。周辺には駐車場も完備されているため、車でのアクセスも良好です。
もう一つは、小高い丘に位置する「道の駅 舟屋の里伊根」からの鳥瞰図です。眼下に広がる蒼い伊根湾と、湾を縁取るように連なる舟屋群、そして沖に浮かぶ青島。ダイナミックなパノラマを楽しめます。
舟屋本来の姿である「海からの入り口」を最もダイナミックに体感できるのが、約25分間の航海を楽しむ「伊根湾めぐり遊覧船」です。陸地からは見ることができない舟屋の正面、つまり船が実際に出入りする開口部が整然と並ぶ様子は、まさに海の上に浮いているかのような幻想的な光景を見せてくれます。
また、このクルーズのもう一つの楽しみは、船を追いかけてくるカモメたちとの触れ合い。差し出した餌を器用に啄むカモメの群れと、穏やかな潮騒に包まれながら眺める景観は、大人から子供までを夢中にさせる、伊根ならではの開放的なアトラクションです。